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分かりやすい? SKYACTIV-DRIVE 技術解説


SKYACTIV-DRIVE」は、一連の SKYACTIV 技術の中で、AT用トランス・ミッションを指す言葉です。

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この技術の目玉は

  • 低燃費への貢献 4~7%
  • CVT、DCT、ステップAT のそれぞれの良いとこ取りをしたミッション

となっています。

いろいろなトランスミッション

車のトランスミッションには、いろいろなものがあります。

CVT 無段階変速が可能なトランスミッションです。ベルト式CVT では、ギアをかみ合わせるのでは無く、2つのプーリーの間をベルトでつなぎ、プーリー系を無段階に変更させる事で、ギア比を変更します。
ベルト式CVT以外にも、トロイダル式CVTという仕組みもあります。
トランスミッション・メーカーのジャトコのサイトのフラッシュによる解説がわかりやすいです。
ジヤトコ株式会社 ||| 作動原理 : シミュレーション : ベルトCVTの原理 |||
ジヤトコ株式会社 ||| 作動原理 : シミュレーション : トロイダルCVTの原理 |||
DCT Dual Clutch Transmission
デュアルクラッチ式、ツイン・クラッチ式とも呼ばれます。
名前の通りに2つのクラッチを使う変則機構を持っています。
1,3,5速と、2,4,6速で別々のクラッチを持つ事からこの名前で呼ばれています。
MT車に近い仕組みですが、クラッチペダルは存在せず、ブレーキとアクセルの2ペダル車で日本ではAT免許で運転できます。
日本車では、まだ日産GTRと、三菱ランエボ等のハイパフォーマンス車かトラックにしか搭載されていません。
人間より素早くシフトチェンジできるため”人間を超えた変速機”のような呼ばれ方もします。
ステップAT いわゆる一般に言われる「オートマ」です。
同じオートマでも無段階変速を持つ CVTと区別するためにこの名称が使われます。
ATの仕組みに関しては、以下のサイトがわかりやすいです。
ジヤトコ株式会社 ||| 作動原理 : シミュレーション : ステップATの原理 |||
YouTube – Q&A動画版「トランスミッションを解剖する」3

※この表の区分けは、あくまで一般的な区分けで、自動車メーカーの中には、いろいろな工夫をした上記の表には当てはまりそうにないミッションを出しているメーカーもあります。

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上記の表は、これらのミッションの一般的なメリット・デメリットですが、どのミッションも一長一短があります。
例えば、DCTは、ダイレクト感や燃費には良いのですが、エンジンのトルクがダイレクトに伝わるため、発進時などには制御が難しくなります。
そう言った場面では、滑りの大きいステップATやCVTが優位に立ちます。でもこれらのミッションはダイレクト感にかける。というデメリットがあります。

SKYACTIV-DRIVE は、これらのミッションの全て良いトコ取りを目指して開発されました。
ただし、仕組みとしては、ステップATに属し、それを改良したものに位置付けられます。

ステップATのロックアップ時間を長くする

ステップATのデメリットは、”すべり”を利用しているため、その”すべり”によるインダイレクト感、伝達ロスによる燃費への悪影響がある事です。

ステップATは、「トルクコンバーター(流体クラッチ)」介してエンジンの動力をミッション側に伝えます。
トルクコンバーター(流体クラッチ)は、エンジン側の回転とギア側の回転を、粘性のある液体を介して仲介します。

エンジン側とギア側の回転数が一致した時点で、液体の粘性を介した緩やかな接続から、機械的に接続(ロックアップ)させる事ができますが、ロックアップさせるまでは、”すべり”が発生しており、その分動力のロスが出てしまい、同時にダイレクト感の減少につながります。
流体クラッチの仕組みについては、WebCG さんの以下の映像による解説がわかりやすいです。

YouTube – Q&A動画版「トランスミッションを解剖する」2

SKYACTIV-Drive では、この”すべり”を短くする事、つまりロックアップの時間を長くする事を目指しました。
一方で、むやみにロックアップをするように制御系を振ると、”すべり”でなめらかに吸収していた部分が少なくなりますので、振動(NVH = Noise, Vibration, Harshness)が増えます。

マツダは、NVH を、大規模な解析システム技術を駆使し、ATユニットだけでなく、エンジン、マウント、排気系、車体、制御系等、広範囲の連携を考える事で克服したとしています。
結果、従来の5-AT に比べて、以下のようにロックアップの領域を確保する事に成功したとしています。

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黒い線で書いている部分が現行型の5ATのロックアップ領域です。それに対して、ピンク色で書かれているSKYACTIV-DRIVEはこれまでの5ATと比較してロックアップ領域が大きく拡大しています。
従来型に比べて、ロックアップ領域を 49%が82%へ改善したとされています。

2011年秋発売予定の新型アクセラには、6速ATのSKYACTIV-DRIVE が搭載される予定です。

性能改善に使われた技術

使われた技術に関しては、既存技術の積み重ねによるファイン・チューニングに見えます。
マツダとしては、次の3つを SKYACTIVE-Drive を構成する技術として位置付けています。

1. 小型トーラス内蔵のクラッチシステムの開発

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まず、トーラス(翼)と呼ばれるトルクコンバーターの部品をコンパクト化しました。
skydrive 
コンパクト化の目的は、同じトルクコンバーターのクラッチ部分にスペースを与えるためです。
この空きができたスペースに、多板クラッチと大型化したダンパースプリングを入れ込みました。

 fullrange_clutch
左が従来型ATのロックアップ・クラッチです。これをトーラスの小型方によって空けたスペースを利用して、制御性の良い多板クラッチに置き換えています。もちろん制御性を上げる目的はロックアップ領域を増やすためです。

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同時にロックアップ領域を増やすとそれだけ振動の制御がシビアになってきます。そのため従来型に比べて容量を拡大したダンパースプリングを入れ込みました。

2.機電一体制御モジュールの採用による応答性・制度の向上

機械モジュールである油圧制御装置は ATユニットの内部に置かれ、通常は外部電子モジュールである制御用 ECU からの信号によって駆動されるのが一般的です。
SKYACTIV-DRIVE では、油圧制御機構とECUを一体化した「機電一体制御モジュール」を採用しているそうです。
これによって、作動油圧の精度を飛躍的に高めるとともに、信頼性も向上させたとの事です。

また、油圧制御装置のい個体特性を製造時に計測し、ECUに記録する事で制御のばらつきを補正する、トリミングの技術も採用しているそうです。
個体のばらつきを吸収するというやり方は、かなり細かなチューニングが製造段階でされている。というイメージになるのかもしれません。

3.クイックでなめらかな変則を実現する制御

シフトのクオリティを高めるために、油圧の応答性を「ダイレクトリニア・ソレノイド」を採用して高めています。
同時に電流応答性、油圧抵抗、変則用クラッチ剛性などの解析により、飛躍的に応答性を高めたとしています。

動画による説明

以上で解説した特徴を動画で解説したものも公開されています。

まとめ

SKYACTIV-DRIVE は、以下の事を実現したとされています。

・ロックアップ率の大幅増大
・MTのようなダイレクト感。クイックな変則
・トルコン式ATのスムーズな発進と加速
・燃費4-7%改善

その他のSKYACTIV技術

以下から本サイトでまとめている SKYACTIV 技術記事の一覧が参照できます。

MAZDA SKYACTIV / マツダ スカイアクティブ | Mazda Fun Community

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